コマンドミッション付属のロックマンXアニメをようやく観た、ので感想。
 悩むことが出来る=無限の可能性を持つ、ということが主人公の特異性なのだという構図がとても好ましく思える。その性質がゆえにロボット三原則を自ら破ってしまう恐れがあり、世人の反発によって封印を余儀なくされた、という設定も熱い(漫画版ではワイリーだけがライト博士の思想に共鳴、認めてくれたというエピソードが存在するのだとか)。X4、X5であれだけゼロを前面に出すのであれば、Xとゼロの根本的な差―――前者の特異性に初めから焦点を当て、自然にX5からDASHへと繋がるシナリオを志向してくれていればなあ、などと思わなくもない。後続の作品になればなるほど設定がぶれるのは仕方ないことなんだけど、Xシリーズは割と洒落にならなかった印象がある。
 あとまあ、一部の8ボスたちがイレギュラー化する前の姿が描かれていて非常に胸を打つ。彼らが元々同僚であるという事実は割と素で忘れられがちだと思う。これ観た後でX1プレイしたらそりゃあ熱いわな、といった感じ。そういうドラマ部分に敢えて触れなかったのか、ハード的な制約から触れられなかったのかは、僕の与り知るところではないけれど。