エヴァの序盤を観て、そういえば以前、ストライクウィッチーズ一期の芳佳ちゃんが憤りを表明するシーンで微妙な違和感を覚えたことがあったな、と思い出した。感情の昂ぶりと理路整然とした言い回しが咬み合ってないように(その時は)見えた、という話なのだけれど、エヴァにおける怒りの発露はその逆で、徹底的にリアルである。権力に裏打ちされた支離滅裂な叱責、言いよどむばかりで進まない釈明、なるほど現実世界で見慣れたそれに違いない。
 どちらがよい、というものでもないし、SWの例にしても今観たら違う感想を抱きそうなものだけれど、とりあえず、ミサトさんに反発を覚えた、という自分の心の動きに何だか安心した。自分はそちら側に留まっている、ということの確認。いやまあ、大概シンジ君の対応も舐めてるんだけど。