風車を止めに行きなさい、風車男を殺しに行きなさい。明日の風に吹かれる前に旅立ちなさい。
 というわけでネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ再読。読んだのは中学二年生の頃で、今回が二度目の通読になる。あからさまに散りばめられた風車男ルリヲ的な世界観に、エヴァ、というかアスカ―――の、夕暮れの電車の中での台詞を反映したような、全てが永遠でないのなら何も欲しくない、という破滅的な衝動。そういった影響元は隠されることなく表に出ているのだけれど、それが気にならないほどに、僕にとって滝本竜彦という作家の筆致は魅力的に映る。影響元が見えたからどうだというのだ。隠さねばならぬ理由もあるまいし。などと。