『AB!』に於いて救済という営為が過去の再解釈、認識の変容によってのみ齎される―――というのはそれはそれでいいとして、しかしそれは救い手の必要性を否定する事実ではないはずだ、とか何とか。
 音無結弦はずっとあの世界で僕らを待っている。いつか来るかも知れない僕らを。ならば、その気高さに報いられるように頭を捻ることは、きっと僕らの義務なのだ。