久々に犬神サーカス団の夜行列車極楽行を聴く。やはり良いアルバムだ。
 二曲目、『夜行列車』の歌詞が好きで仕方ない。語られる内容はいつもの犬神サーカス団のそれだ。失恋、転落人生、吐き捨てるような人生への怨嗟。本人にとっては切実な想いは、しかしそのどれもが陳腐でありきたりで古臭くて、物語にもなりはしない。しかし、そんな彼女は"花に囲まれて美しく死ぬために"夜行列車に乗り込むというのだ。このワンフレーズの威力がどこから来るのか、といったことをずっと考えていたが、あまり収穫はなかった。そのことを書き留めておく。いつか天啓が降りてくる時のために。