友人と本質的に解り合えないことを主題に置いたアレと、友人を自らに隷属させてしまうことを主題に置いたアレ。
 同じ作者の作品で、他者をどう扱うかという根っこの部分だけは変わってないように思える二作。
 前者の結論を大前提とし、そこからSF設定でもって思考実験に持ち込んだのが後者かなーと。根拠薄ですけども。
 
 「聖域」に憧れる身として、心に留め置くべきと感じた言葉を引用。
 
 “聖域の外にも、無数の聖域がある。
  無数の聖域が集まって、大きな界をなしている。
  それこそ世界だ。今までの世界である。”
 
 自らの聖域を称揚するあまり、他者の聖域を侵してはいないか。
 それだけは、常に気にする必要があります。たぶん。