意味あるものごとを記述しようとするとマジで数時間単位で溶けるのだが……世人は何をどうやってリアルタイムで会話とかやってられるんだろう。謎すぎる。
 どうして、原作の展開を過酷にするような二次創作を僕はつまらないと感じるのか。例えばなのはSS界隈に絞って考えると、そのような作品において行われているのは大概、世界観の改変であると言っていい。ここで言う世界観とは事実の積み重ねではなく、「世界がどのように在ると観られているか」の方を指す。例えばなのはちゃんが疎まれて鬱ったり、例えばアリサが誘拐された上に元ネタ展開に陥ったり、例えばA'sにおいて皆の協力攻撃が通らなかったり―――などと、本来ならあり得べきはずのない悲劇が演じられる状況が生まれる、ということ。そこで、問題なのは世界観の改変という処理そのものではなく、世界観そのものの把握が根本的に間違っていたことだ、と見做すのが面白いように思う。つまり、リリカルなのはの世界は高町なのはに対して最適化されていた(少なくともA'sまでは)のであり、世界そのものの改変を行おうとするのならば、世界を規定し世界に規定された主人公=なのはの再定位が必要不可欠であった、と。改変されたロジックで原作通りの高町なのはを運用したり、或いはその逆をしたり、というのは如何にも無理筋なように思えてくる。……くる? ちょっと自信なくなってきた。死ぬ。
 ……くだくだしく書くまでもなく、「その背後に透けて見える『リアルさ』への信仰がキモいから」と切って捨ててよさそうな処理というのもそれこそ数十作単位で見いだせそうなものだけれど、あんまり楽しい話にも愉快な電波にもならなそうなので略。