現時点では完全に実行不可能な類のTipsなので純粋な覚え書きの共有ということで書いておくと、楽器をゆっくり弾くことはとても練習になる。
 ……いやまあ当たり前やんけという顔をしたくなるだろうけど、「ゆっくり弾く」という動作を冷静に考察してみると割とこれは難しい話のようで、ふつう楽器を発音させる時には身体の操作を伴う訳だけれど、ゆっくり弾くというのはその発音動作までをも遅巻きにすることだろうか、と考えるとたぶんそれは違うだろうって話になりますよね。でもたぶん「超ゆっくり弾け」って言われて発音動作そのもの―――撥弦や押弦、打鍵など―――をスローにしてしまっている人って結構いるんじゃないだろうか。たとえば僕とか。飽くまでも発音に関わる身体動作を理想的な速度に保ちつつテンポだけを落とすということが出来ないのであれば、それはもう一種の勢いに載せて感覚と指を放り出しているに過ぎず、様々な意味で「弾けていない」のではないか、みたいな。