モバマスが抱えているある種の悪性を一言で表現するなら「愛でることの呪縛」に尽きる(死ぬまでLOMの話を続けるLOMおじさんだよ)。
 何もかもがかわいいに回収されてゆき、最後には茫漠としたかわいい世界だけが残る。そうなっていなかったからこそモバマスには夢があって、そうなってしまえば夢は終わる。もちろん、その廃墟からは全く別な価値が生まれ得て、公式やある種のファン層が望むのはそのような土壌としての世界なのだろうけれど、僕たちの愛したアイドル像が単なる堆肥か何かとして地に葬られていくのを見るのは流石に哀しい。最期まで看取るつもりのない人間が何を、と言われれば返す言葉もないけれど。