スキレットを買って手入れとかしていた。ガスコンロの過熱防止機構のせいで軽いフライパンが安定しないことに苛立ちを感じており、解消するために重くて小さいフライパンとして買い求めた、という流れ。何しろ近場で安く買えるフライパンは軽いことが売りになっていることが殆どで、敢えて重いものを選ぼうとするとスキレットくらいしか選択肢がないので。
 そんなこんなでシーズニングとか面倒くせえなと思いつつ使ってみたところ、かなり悪くない。無骨な外観や油を焼き切って再度油を塗布した後の色艶などが趣味に合うというのは勿論として、そういった面倒な工程が思った以上に楽しく感じられる。広義の鍋を洗うのって油移りの問題もあってあまり好きではなかったのだが、七面倒臭い手入れの工程に組み込まれることで却ってものを洗うというステップそれ自体への忌避感が薄くなることには驚いた。部分の積み重ねだけですべてが説明できるわけではない、と何度も悟るだけの人生だった。