研究室の棟まで行ったのに学部生向けの英語演習はお休みだった。折角なので研究室にちょっと顔を出しておこうかなーとも思ったのだけれど、僕の中に眠るコミュ障サイドの人格が頑なに拒否したので無理だった。「だって扉開けてみて知らない人しか居なかったら詰むじゃん」とは彼の弁。言うまでもなく人格の管制権を握っているのはこいつです。
 幼い頃にはもっと溌剌としてたり無鉄砲だったり純粋だったりした人格もあったはずなのに、今では彼らはレイプ目で心の奥底に封印されてしまっているので、いつか解放してあげたい。銃夢のバージャック的な感じで分離してやりたい。そして僕はより純粋な糞虫になるのだ。